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「あなたはそのままでいいんだよ、と伝えていきたい」MELONインストラクターインタビュー〜金田絵美さん〜

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祖母の影響で学生の頃から自然にヨガに親しみ、自らの苦しみの期間を経てマインドフルネスにたどり着いたという金田絵美 (かねだ えみ) さん。

人前に出るのは苦手だったという絵美さんが、「マインドフルネスをみんなに広めたい」という一心で、「一般社団法人マインドフルネス瞑想協会認定講師」、「日本ヨーガ瞑想協会 本部講師」など様々な資格を取得してインストラクターになった道のりについて聞きました。

金田絵美 (かねだ えみ)
OLとして約20年間勤務したのち、マインドフルネス/ヨガ講師に。
一般社団法人マインドフルネス瞑想協会認定講師、MBSR8週間プログラム修了、日本ヨーガ瞑想協会 本部講師、日本ヨーガ瞑想協会 指導者トレーニング(綿本彰)修了、全米ヨガアライアンス200時間 指導者トレーニング修了、陰ヨガ指導者トレーニング(アドバンス/ジョー・バネット)修了、チェアヨガ指導者養成講座 修了、整形外科ヨガ認定インストラクター。

がんばっても報われないことに気がついた

「祖母がやっていたこともあって、高校生くらいの頃から少しずつヨガを続けていたんです。でも今みたいにおしゃれなものではなく、バスタオルを敷いて公民館でやるような感じでした。だからずっと、ヨガは『健康体操』みたいなものだと思っていたんですよね

そんな絵美さんが瞑想に出会ったのは、OL時代に役員秘書として働く中で無理をしすぎ、心を病んでしまった時のことでした。

「こんなにがんばっているのに、なぜうまくいかないんだろうと悩みました。それまでは、がんばった分だけうまくいくと信じて、いろんなことを乗り越えてきたのに、と…

通院や服薬を余儀なくされ、苦しくてたまらなかった時に絵美さんを救ってくれたのが、カウンセラーに勧められた瞑想や座禅でした。
その時初めて、「私が続けてきたヨガも、一種の瞑想だったんだ」と気がついたと言います。

それから「こころ」やヨガについて興味が湧き、仕事を続ける傍ら本を読んだり講座に行ったりして学び始めました。

「学ぶことで知識を得て、実践することで少しずつ元気になってきました。ところが、周りを見ると心を病んで苦しそうな人が自分の他にもいっぱいいるということに気がついたんです。がんばれば報われる、と言われているけれど、それは違っていた。なんだかこの社会って変じゃない? と思い始めました」

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インストラクターでやっていくと決心するまで

絵美さんと「マインドフルネス瞑想」との出会いは2009年のことでした。

「仕事のキャリアアップのためにカナダに留学していたんですけれど、友達に誘われてヴィパッサナー瞑想の合宿に行ったんです。歩く瞑想などを体験して、これまで私がやっていた座禅の瞑想との違いに驚きました。その時に、これは『マインドフルネス』と言うんだよ、と教えてもらったんです」

俄然、興味が湧き、帰国後に情報を集め始めましたが、まだ日本では「マインドフルネス」という言葉もあまり知られていませんでした。そんな絵美さんに2015年、転機が訪れます。

「転職して勤めていた会社がM&Aで買収されて、同僚たちが次々とリストラされたり、理不尽な状況に追い込まれて心を病んでしまう人が続出して…。私自身は残される側だったんですが、それもつらかった。でも瞑想やヨガのおかげでその時期を耐えることができたので、私はこういうものがあるってことを、みんなに伝えてあげたい。みんなを少しでも楽にしてあげたい、と強く思いました。」

そこで、ヨガのティーチャートレーニングを受けるため、まとまった休みが欲しい、と会社に申し出てみました。しかし、買収先の会社に「何を考えているのか?」とあっさり却下されてしまったのです。

絵美さんは瞑想をして、自分の心が何を望んでいるかをじっくり感じてみました。
結論は「自分が正しいと思うことをやりたい」、「クビになってもいいです」と会社に宣言して、トレーニングを受けに行くことを選びました。

「そのティーチャートレーニングの時に、マインドフルネス瞑想の第一人者である吉田昌生先生と出会ったんです。あっ、点と点が繋がった! と興奮しました。」

それまで、マインドフルネスを伝えるのはとても難しいと感じていた絵美さん。吉田先生のクラスを受けて、「マインドフルネスってこういうことだったんだ、こうやれば伝わるんだ」ということがようやくわかったと言います。

導かれるままに、OL生活を卒業してインストラクターとしてやっていくことを決意。吉田先生のもとでマインドフルネス瞑想協会認定講師の資格も取り、マインドフルネス瞑想とヨガを教えていくために独立を果たしました。

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自分の体の声を聴いて欲しい

「私のクラスを受けてくださる方々は、何か生きづらさを抱えているんだけどどうしたらいいかわからない、という人が多いように思います。でも、そのつらさを誰かのせいにしないで、『マインドフルネスで自分を変える』ということで乗り越えようとしている。そんな姿が美しいな、と、ぐっときちゃうんですよ。」

そんなみなさんには、「ぜひ自分の心と体の声を聴いてほしい」と言います。

「自分の体の声を聴いて自由に動いてみて、と言っても、え、どうすればいいの、と言う人が多い。答えを与えてもらうことに慣れている人は戸惑っちゃうんですよ。言われたことを一生懸命にやっているうちに、自分は本当は何がほしいのか?何がしたいのか?ということがわからなくなっているんですよね。ぜひそれを思い出してもらいたいんです。」

マインドフルネス瞑想を続けているうちに「ドキドキした時に、安心の呼吸を思い出したら楽になれました」「これまでは不安になったらダメだ、と思ってばかりいたのが、不安になってもいいんだよ、と自分に言えました」と言うようになる人が増えてきて、それがたまらなくうれしいそうです。

「私自身、悩みながら進んできたので、自分がつまづいたところでみなさんがつまづいているのがわかるんですよ。そこを乗り越えたらもうちょっと楽になれるよ、あなたはそのままでいいんだよ、ということをマインドフルネスを通じてこれからも伝えていきたいと思っています。」