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メディテーション(瞑想)とは?効果や基本的なやり方と応用実践法

メディテーションとは

集中力を高めたり、心身のストレスを軽減したりといった効果があるメディテーション(瞑想)。パフォーマンスが向上することから、企業やスポーツ選手などが取り入れているケースが増えています。

この記事では、メディテーションとはどんなものか、効果や基本的なやり方などを紹介します。ストレスに悩んでいる方や、日々のパフォーマンスアップを目指したい方は、暮らしにメディテーションを取り入れてみませんか。

メディテーション(瞑想)とは?

自然の中から太陽の光が照らされている

メディテーションとは、精神を集中させ脳をリフレッシュさせるためのトレーニングのことをいいます。

日本語では瞑想と呼ぶこともあり、お寺で行う「座禅」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

宗教においてメディテーションを行うこともありますが、現在では宗教色を排除した”パフォーマンスを高めるための瞑想”に注目が集まっています。

メディテーション(瞑想)の由来

 メディテーションは、もともとラテン語の「meditatio」に由来しています。

ラテン語はローマ帝国の時代に使用されていた公用語で、「meditatio」には「精神的および身体的な訓練・練習」という意味があります。

宗教のイメージがあるメディテーションですが、由来を辿ると、必ずしも宗教と結びついていたわけではないことがわかります。

参考:西欧中世文書の史料論的研究 : 平成20年度研究成果年次報告書|九州大学学術情報リポジトリ

マインドフルネスとの違い

メディテーションと混同されがちなのが、マインドフルネスです。

マインドフルネスとは、現在の瞬間に意識を集中させ、心と脳をときほぐすセルフケアのことで、基本的なトレーニング方法として、メディテーションを取り入れています。

メディテーション以外にも、マインドフルネスにはさまざまなやり方があり、目的やその時の心や体の状態に合わせてトレーニングを行います。


マインドフルネスの詳しい内容については、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

メディテーション(瞑想)で得られる効果

女性が自然の中で瞑想している様子

メディテーションを行うことで得られる効果は多岐に渡ります。そのうちの一部を紹介します。

ストレス緩和

メディテーションでは自身の「今の状態」に意識を向けます。

過去にあった嫌なことや未来で起こり得る不安なことから一時的に距離を置き、今の自分自身に集中することで、ストレスから開放されます。

メディテーションによってうつ症状や生活の質が改善されたという研究結果もあることから、心理的な重圧を抱え込んでしまいがちな日本人にとって、メディテーションは有効なストレス解消方法です。

参考:Lara Hiltonら (2017). Mindfulness Meditation for Chronic Pain: Systematic Review and Meta-analysis. Annals of Behavioral Medicine, 51, (2).

集中力アップ

メディテーションを行い、意識を現在に向けることは、集中力の向上にも効果があります。

人間の脳は無意識のうちにさまざまな考えが浮かんでしまうもの。メディテーションでは、無意識に考えが浮かんでしまうことに気づき、現在に意識を戻すことを繰り返し行います

意識を「今」に向けさせることは、未来や過去の不安から開放されるだけでなく、脳の集中力を高めるトレーニングにもなります。

注意力と瞑想の関係を調べたメタ分析では、メディテーションを行ったグループとそうでないグループで、それぞれ集中力を必要とするタスクを行った結果、メディテーションを行ったグループのほうが高いパフォーマンスを示した結果も出ています。

参考:David Sumantryら (2021). Meditation, Mindfulness, and Attention: a Meta-analysis. Springer Nature,12,(1332-1349).

感情のコントロールができるようになる

メディテーションで意識を「今」に向けることで、自分の現在の感情も客観的に観察することができます。観察によって、その感情が湧き起こった原因や解消方法なども分析できれば、感情に頭と心が支配されてしまうのを防げます。

大学生を対象に、怒りとメディテーションの関係性を調べた研究でも、メディテーションで自身を観察することで怒りの反芻(はんすう)を減らし、怒りの原因や自分自身、または他者を「許す」ことができるようになると判明しています。

カッとなりやすい人やネガティブな感情に飲み込まれやすい人などは、メディテーションを習慣化し感情をコントロールする術を身につけることで、人間関係の良好化や、生活の質の改善などが実現するでしょう。

参考:María Jesús Irurtiaら(2021). Anger Rumination and Mindfulness: Mediating Effects on Forgiveness. Int J Environ Res Public Health, 18, (5).

睡眠の質の向上

ベッドの中でスマホを見ていたり、日中に抱えたストレスを解消する時間がなかったりと、睡眠の質を低下させるさまざまな要因に現代人は悩まされています。

ぐっすり眠れない日が続くと日中のパフォーマンスも低下し、仕事や日常生活に悪影響を与えやすくなります。

メディテーションを習慣化することで、睡眠の質を高める物質である「メラトニン」の増加が期待できます。寝つきの悪い人や、眠りが浅いと感じる人は、メディテーションを日常生活に取り入れることで、生活の質が向上する可能性が高まります。

参考:Lauren E. Guerrieroら(2021).Meditation, Sleep, and Performance.OBM Integrative and Complementary Medicine 2019, 4, (2).

メディテーション(瞑想)の基本的なやり方

瞑想をする女性の体

メディテーションは、誰でも簡単に始めることができます。基本的なやり方を紹介するので、まずは短時間から始めてみましょう。

  1. 楽なポーズで椅子や床に座ります。片方のお尻が浮いたり曲がったりしないよう、腰を安定させましょう。
  2. 背筋をゆっくり伸ばし姿勢を整えたら、自分の呼吸を観察します。息を吐くこと、吸うことを自然に行い、鼻が息で冷たくなる感覚やお腹が膨らむ感覚に意識を向けます。
  3. 意識が呼吸から反れてしまったら、優しく、意識を呼吸に戻しましょう。
  4. 2〜3を繰り返します。

日常に取り入れられる!カジュアルなメディテーションの実践法

マインドフルネスをしているビジネスマン

メディテーションの基本的なやり方は、「静坐瞑想(せいざめいそう)」と呼ばれるものです。

ただし座り姿勢に負担を感じる方や、忙しくてメディテーションの時間を確保できない方は、もっとカジュアルなやり方でチャレンジしてみましょう。

ここからは、日常生活で取り入れやすいメディテーションの実践方法を紹介します。

ボディスキャン瞑想

ボディスキャン瞑想とは、その名のとおり体の隅々まで感覚を研ぎ澄ますメディテーションのことです。

「つま先から足首、すね……」など、体の部位に意識を向けることで、心身の状態に気づいたりリラックスできたりといった効果を得られます。

寝姿勢でもできるメディテーションのため、寝る前に取り入れるのもおすすめです。


ボディスキャン瞑想の詳しい実践方法はこちらの記事をご覧ください。

歩行瞑想

歩行瞑想とは、歩きながら行うメディテーションのことです。

瞑想というとじっと体を動かさず、自分の内側に意識を向けるイメージがありますが、歩行瞑想では足の裏に意識を集中させます。

足の裏の地面に触れる感覚や血液が流れる感覚に集中することで、頭の中に浮かんでくるストレスや不安などから距離を置きます。その結果、ネガティブな感情から、少しずつ自分を解き放つことができるのです。

通勤時間やコンビニにちょっと買い物に行く時間、さらに家の中を移動する際などにも取り入れることができる瞑想方法のため、メディテーションの時間を確保することが難しい方にもぴったりです。


歩行瞑想の詳しい実践方法はこちらの記事をご覧ください。

サウナ瞑想

サウナ瞑想とは、サウナに入りながら行うメディテーションのことです。

サウナに入り流れる汗や体温の上昇など、 自分自身の体に意識を向けることで、集中力の向上やストレスの軽減などを促します。

また、サウナでは「熱い」という感覚が常にあるもの。頭の中で思い浮かぶ事柄がある場合も、「熱い」という意識によって自然とかき消されます。意識を体の感覚に向けやすいことが、サウナ瞑想の魅力です。

メディテーションで集中するのが難しいと感じる方は、自分自身に意識が向きやすいサウナ瞑想を取り入れてみると良いかもしれません。


サウナ瞑想の詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。

その他の「ながら瞑想」

上述したカジュアルなメディテーション以外にも、日常生活で取り入れやすい「ながら瞑想」はほかにもあります。

ながら瞑想とは、筋トレや料理、ティータイムなど、特定の行為に集中する瞑想を指します。

例えば食べる瞑想なら、口の中の感覚、食材の味、歯と歯が当たる音に意識を向けます。それにより、目の前のことに集中する力が養われていきます。


より詳しいながら瞑想の情報は「ながら瞑想で集中力を高める!やり方や習慣化のコツを詳しく解説」をご覧ください。

メディテーション(瞑想)が上手にできないときの対処法

前屈をする女性

メディテーションを取り入れたもののうまくできず、悩んでしまう方もいるかもしれません。

ここからは、メディテーションがうまくできないときの対処方法を紹介します。

短時間からスタートする

最初のうちは、意識を自分自身に向けることを難しいと感じるかもしれません。

はじめのうちは意識を集中できる時間は短時間でも問題ありません。「意識がそれたことに気づき、再び今の自分自身に意識を戻す」ということを1回でもできたら、自分を褒めてあげましょう。

メディテーションは継続が大切です。長時間できないことをストレスに感じないよう、自分にとって無理のない範囲で始めてみましょう。

メディテーションのやり方を変えてみる

メディテーションのやり方は自由です。基本的な方法である静坐瞑想がうまくできなければ、やり方を変えても構いません。

人の集中力や感覚は、そのときの気分や環境によって左右されます。状況に合わせて適切なメディテーションのやり方を取り入れ、効果を実感できれば、継続するためのモチベーションも維持しやすくなります。

オンラインレッスンを受ける

メディテーションを開始したばかりだと、意識を自分自身に集中させることを難しいと感じるかもしれません。

集中力が持続できない方は、メディテーションのレッスンがおすすめです。プロの講師の誘導とともにメディテーションを実践することで、意識が逸れてもすぐに気づけたり、再び集中しやすくなったりします。またほかの人と一緒に受講することで、モチベーションの維持も期待できます。


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まとめ|メディテーション(瞑想)を日々に取り入れてみよう

今回はメディテーションの効果や基本的なやり方、日々の取り入れ方などをご紹介しました。

メディテーションを習慣化することで、ストレスの緩和や睡眠の質が向上し、生活の質も改善されます。

日々に疲れを感じている方は、ぜひ、メディテーションを取り入れてみてはいかがでしょうか。