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不安を和らげるマインドフルネスの効果と実践方法を解説

不安を和らげる

「仕事で失敗したらどうしよう……」「起こってもいないことに不安になる」。

不安の原因は人それぞれ異なりますが、多くの方が日々不安を感じながら生活を送っています。中には、不安が大きくなって考えすぎて疲れたり、眠れなかったりと日常生活に支障が出てしまっている方もいるかもしれません。

生きていく上で、不安を感じることは避けては通れませんが、できることなら不安の少ない生活を送りたいですよね。

そこでこの記事では、不安を感じる原因や、すぐにできる「不安を和らげる方法」を紹介します。

不安で押しつぶされそうになる原因とは?

野原で寝転がる女性

毎日を過ごしていく中で、ふと感じる「不安」。すぐに解消されればよいのですが、たまに押しつぶされそうになるほど不安を感じてしまうことはありませんか?

ここでは、不安を感じる原因について解説していきます。

なぜ不安を感じるの?

不安は、人類が進化の過程で生き残るために発展してきた本能的な反応です。危険な状況に直面したとき、不安は警戒心を高め、戦うか逃げるかの「闘争・逃走反応」を引き起こす役割を持っています。つまり、人間が生きていくためになくてはならない大切な感情の一つです。

現代社会において人間が不安を感じる原因は、実にさまざまです。例えば、一般的に次のような不安を抱えている方が多いでしょう。

健康への不安
金銭的な不安
仕事への不安
人間関係への不安

さらに、不安を感じる原因は一つとは限らず、複数の要因が複雑に絡み合っていることも多くあります。

長期の不安感は注意が必要

不安を感じることは自然なことですが、常に不安でたまらなくなってしまったり、長い時間緊張が解けなかったりすると、うつ病不安障害などにつながることもあるため注意が必要です。

「動悸」や「息苦しさ」、さらに「パニック発作」のような症状が起きる場合や、強い不安感があり、日常生活に影響がある場合などは早めに医療機関や専門家にご相談ください。

すぐにできる不安を和らげる方法

机の上のランプ

不安は完全に消すことはできませんが、和らげることは可能です。

ここでは、「不安を和らげる方法」を3つ紹介します。

(1)「スージングタッチ」を行う 

スージングタッチとは、自分自身の体に触れて気持ちを落ち着かせること。自分の胸やお腹など、安心するところに手を置いて、自分を優しく触ってあげてください。

そして、「不安を感じてても大丈夫」「そのままでいいんだよ」と自分に優しい声をかけてあげましょう。

(2)深呼吸をする 

不安を和らげるには、深呼吸をするのもおすすめです。

具体的には、吸う息の倍くらいの時間をかけて「ゆっくり吐く」ことを10回ほど繰り返しましょう。それだけでも、不安はだいぶ和らいでいきます。

この時のポイントは、不安を取り除こうとするのではなく、不安を感じた状態のまま深い呼吸をしてみること。

息を吸っているときは交感神経が優位になり、吐いているときは副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になると、脳や心が落ち着いてくる効果があるので、なるべく吐く息を長くするのがコツです。


マインドフルネス前のハミング呼吸・片鼻呼吸・ブランコ呼吸で集中力UP」では、他にもさまざまな呼吸法について紹介しています。どれも不安を和らげるためにピッタリの呼吸法なので、ぜひ試してみてください!

(3)外に出て散歩する 

何もせずに家でじっとしていると、思考がこもってしまい、不安を強める要因となります。

そんなときには、太陽が出ている時間に外に出て散歩をしてみましょう。10〜15分散歩をするだけでも、気持ちがスッキリして不安を和らげられます。

特に自然が多い場所を散歩することで、リラックス効果も期待できます。

不安を和らげるにはマインドフルネスも効果的

自然の中で瞑想をしている女性の手

また、過度なストレスがかかると不安感が続いたり、突然不安な気持ちが抑えられなくなるなどの症状が現れることがあります。

そんなときに、効果的なのがマインドフルネスです。

最新の研究では、マインドフルネスが脳内の不安を感じる扁桃体の活動を抑制し、ストレスの軽減や不安感の解消に役立つことがわかっています。

継続してマインドフルネスを行うことで、不安を感じる時間が短くなったり、不安になる頻度が減ります。さらに、睡眠不足解消や集中力の向上などの効果も期待できます。


『扁桃体・前頭前野』を鍛えるトレーニングとは?マインドフルネス瞑想が効果的」では、マインドフルネスが脳内の扁桃体に与える影響や、効果について解説しています!ぜひご覧ください。

不安を和らげるのにおすすめのマインドフルネス3選

ベッドの上で瞑想をする女性

ここでは、不安を和らげるのにおすすめのマインドフルネスを3つご紹介します。

マインドフルネスは、継続することでその効果が高まります。ぜひ習慣化して、日常生活に取り入れてみてくださいね。

(1)【動画あり】5分でできる!基本のマインドフルネス瞑想

まず最初に、初心者向けの「基本のマインドフルネス瞑想」のやり方を紹介します。

呼吸に意識を集中することで、頭から湧き出てくる様々な考えを手放し、今この瞬間に感覚を向ける瞑想です。

最初はいろいろな考えが頭に浮かんできてしまい、集中することが難しいかもしれませんが、それを否定的に感じる必要はありません。

意識が呼吸から離れてしまったことに気づいたら、そっと自然に呼吸に意識を戻してあげるだけで大丈夫です。だんだんと自己認知能力が高まっていきます。

●基本のマインドフルネス瞑想のやり方

  1. 楽な姿勢をとってください。仰向けでも、床や椅子に座っても構いません。座る場合は背筋をまっすぐに伸ばし、肩を落として力を抜きます。
  2. 目は軽く閉じるか、薄く開いて一点を見つめましょう。
  3. 次に自然な呼吸を行います。腹部に注意を向け、息を吸ったときは静かに膨らみ、吐いたときはへこむ感覚を感じていきましょう。
  4. まるで自分の呼吸の波乗りをしているように、息を吸いこんでいるあいだも吐いているあいだも、呼吸のすべての瞬間に注意を向けてください。
  5. もし、注意が呼吸から離れたことに気がついたら、静かに呼吸に注意を戻し、息が出たり入ったりするのを感じ取ります。
  6. 意識が他のことに向いたり、いろいろな感情が沸き起こってきたら、そのたびに注意を呼吸に引き戻してください。

この一連の流れを、毎日都合の良い時間に10〜15分ほど行います。

(2)ジャーナリング

ジャーナリングとは、頭に浮かんだことをそのまま紙に書くことで自分の状態を理解し、ストレス軽減やメンタルヘルスの向上を図る手法です。書く瞑想やジャーナリング瞑想と呼ばれることもあります。

ジャーナリングを続けることで、思考を整理する力や新たな気づき、物事を客観視する力が養われます。

●ジャーナリングのやり方

  1. 頭に浮かんだことを3分間書き出します。
    ノートとペンを用意して、頭に浮かんだことをそのまま書いてみましょう。良い悪いを判断せず、何も思いつかなければ「何も浮かばない」と書いてもOKです。
  2. 書いた内容を読み返して心の状態を眺めましょう。
    書いた内容を確認して、自分の心の状態を客観的に見つめてみましょう。その日すぐに確認する必要はありません。時間を置いてからでもOKです。


ジャーナリングについて詳しく知りたい方は「マインドフルネス・ジャーナリングとは?書く瞑想の効果とやり方」で詳しく解説しています!ぜひご覧ください。

(3)マインドフルネスヨガ

マインドフルネスヨガ(動く瞑想)は、その名の通り「ヨガを行いながら、五感を使ってマインドフルに身体を動かすこと」です。ヨガのポーズをとりながら「身体の感覚」「呼吸の変化」「心の様子」に気づき、マインドフルな感覚を育んでいきます

マインドフルネスヨガにはさまざまな種類がありますが、今回は「月のポーズ」の紹介をします。

●月のポーズのやり方

  1. 椅子に浅めに腰を掛けます。背すじを伸ばし、足裏をピッタリと床につけましょう。
  2. 吸う息で、右手を天井に伸ばします。左手は「腰のあたり」か「椅子の座面」に置き、吐く息で身体を左に傾けてください。傾きは、わずかでも構いません。
  3. そこで少しキープして、のんびりと呼吸を繰り返しながら「身体の伸び」を丁寧に感じ取ります。(約30秒)
  4. ゆっくりと上体を起こして腕を下げます。身体の余韻を感じてみましょう。
  5. 逆も同じように行います。


マインドフルネスヨガについて詳しく知りたい方は「マインドフルネスヨガ(動く瞑想)とは?やり方やおすすめポーズ4選」で詳しく解説しています!ぜひご覧ください。

マインドフルネスで不安を和らげる効果が感じられない場合

マインドフルネスを続けていてもあまり効果が感じられなかったり、上手くできているかわからない方は、プロのインストラクターと一緒に瞑想を行うことをおすすめします。

MELONのオンライン・マインドフルネスサービス「MELON オンライン」では、一般社団法人マインドフルネス瞑想協会の資格を持つプロのインストラクターが、丁寧にわかりやすくレッスンを行うので安心です。

オンラインでいつでもどこでもできるので、興味のある方はまず2週間から始めてみませんか?

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不安を和らげる方法を行うときの注意点とは?

緑の木が太陽に照らされている自然の様子

ここまで不安を和らげる方法を紹介してきましたが、効果的な実践のためにはいくつかの注意点があります。

不安を無理に抑圧しようとしない

不安を「感じてはいけない」「取り除かなくちゃいけない」と思って、無理に抑圧しようとすることはおすすめしません

なぜなら、不安は抑圧すればするほど大きくなってしまうからです。

抑圧することで、結果的に不安をより強く感じる原因となってしまうので注意しましょう。

また、不安を感じているのに「見て見ないふりをする」「平気なふりをする」なども、不安を強める可能性があるのでおすすめしません。

アクティングアウト

ストレスを感じた時、つい衝動買いをしたり、お酒の量が増えてしまったりといった経験はありませんか? 一時的な快感を求めるこうした行動は、心理学では「アクティングアウト」と呼ばれています。

アクティングアウトは、一旦はストレスや不安感から解放されるような感覚をもたらしますが、あくまでも一時的なもので、根本的な解決にはつながりません。むしろ、時間が経ってから後悔の念に駆られ、さらなるストレスにつながってしまうこともありえます。

一時的な気分転換として行うアクティングアウトであれば問題ありませんが、あとから後悔する可能性がある行動かどうか、一度立ち止まってしっかり考えてみましょう。

まとめ|不安和らげる方法を身につけて穏やかな毎日を過ごそう

雲の間から日が差す様子

今回は、不安を和らげる方法や注意点について解説しました。

不安を感じることは人間の本能的な感情ですが、長時間続いたり、不安が日常生活に支障をきたす場合は注意が必要です。

ご紹介した不安を和らげる方法はどれもすぐに実践できるものですので、不安を感じたときにはぜひ試してみてください。