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HSPにマインドフルネスが効果的な理由は?おすすめの実践法を解説

HSP マインドフルネス

「ちょっとしたことが気になって落ち着かない……」
「些細なことで落ち込んでしまう……」

HSPの方で、このような悩みや生きづらさを感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、HSPが抱える多くの悩みは「マインドフルネス瞑想」を実践することで緩和できるといわれています。

そこで今回は、公認心理師・臨床心理士でMELONインストラクターでもあるNaoさん監修のもと、マインドフルネスがHSPに効果的な理由と、マインドフルネスの基本的なやり方をご紹介します。HSPにおすすめのマインドフルネスの取り入れ方も解説するので、ぜひ参考にしてください。

HSPにはマインドフルネス瞑想が効果的な理由

胸に手をあてる女性

なぜ、マインドフルネスがHSPに効果的なのでしょうか。その理由を見ていきましょう。

そもそもHSPとは?どんな特徴がある?

HSPは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字をとった略語で、「繊細な人」「敏感な気質のある人」という意味です。ただし、疾患名ではなくあくまでも「特性」を指します。

他人の感情や状況を察知する力が高く、人に寄り添える優しさを持ち合わせていますが、その一方で人の感情に流されたり影響を受けたりした結果、苦しむことも少なくありません。

また周りを気遣いすぎて自分を後回しにしてしまうのも、HSPの特徴です。

そのためHSPは自分としっかり向き合い自分を受け入れること、他者ではなく自分の「軸」を持つことが大切とされます。

参考:最近よく聞く“HSP”ってなんですか?|公益社団法人日本心理学会


HSPの特徴については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ、こちらも参考にしてみてください。

マインドフルネスによって自分の状態に気付きやすくなる

マインドフルネスとは、今この瞬間に集中し、ありのままの自分を受け入れて心を安定させるセルフケアです。

HSPは無意識のうちに他人の感情や環境から影響を受け、自分の状態に気付けなくなることがあります。マインドフルネスのトレーニングを繰り返すことで、自分自身に刺激を与える状況が訪れた際も、「自分が今どう感じているか」に敏感になり、感情や身体の変化をキャッチしやすくなります

自分の状態を迅速に判断できるようになれば、その場で適切な対処法を講じられ、結果としてストレスの軽減が見込めます。

マインドフルネスは周囲に流されない心をつくる

HSPは他人の期待に敏感であるがゆえに、自分の気持ちを後回しにしてしまいがちです。空気が読めるのはとても良いことですが、周囲に流されすぎてしまい、疲れを感じることもあるでしょう。

マインドフルネスを実践し「自分の内側に意識を向ける力」が高まれば、自分の気持ちを大事にできるようになります。つまり、自分の気持ちを尊重して周囲に流されない「芯のある心」を育むことで、自分のペースや価値観を守れるようになるのです。

HSPに効果的なマインドフルネス瞑想の基本

自宅で瞑想をする女性

HSPにとって、マインドフルネスは生きづらさの解消に効果的です。

以下はマインドフルネス瞑想の基本的なやり方です。自室やオフィスの休憩室、電車の中など場所を選ばずどこでもできる方法のため、ぜひ実践してみてください。

(1)まずは楽な姿勢で座り、左右の坐骨に均等に体重をのせて骨盤を安定させます。そして、ゆっくりと気持ちよく背骨を伸ばしていきましょう。(瞑想の座り方・姿勢についてはこちら

(2)次に呼吸を観察していきます。身体から自然に生じる吐く息と吸う息を丁寧に感じてみてください。

(3)途中で意識が呼吸から反れてしまったら、そっと意識を呼吸に戻してください。

(4)(2)〜(3)を数分間続けます。


文字だけではよくわからない方は、以下の動画でもマインドフルネス瞑想の基本のやり方をご紹介しています。ぜひ、こちらもチェックしてみてください。

HSPでも集中しやすい!思考を遮りやすいマインドフルネス瞑想

歩行瞑想をする女性の足元

マインドフルネスを実践していると、さまざまな考えが湧いてしまい、自分自身に意識を集中できない人も多いでしょう。特に思考が豊かなHSPの方はその傾向が顕著で、上記で紹介した座って行う瞑想は苦手と感じる人がいるかもしれません。

そこでここからは、HSPにおすすめの「思考を遮りやすいマインドフルネス瞑想」のやり方をご紹介します。


日常に取り入れやすいマインドフルネスはこちらの記事でも紹介しています。

歩行瞑想

歩行瞑想とは、歩きながら行う瞑想方法のことです。一定のペースで歩きながら、自分の足が地面に触れる感覚や周囲の音などに意識を向けます

体を常に動かし、景色も変化していくことから、歩行瞑想は頭の中で思考が巡りにくい瞑想方法です。自分と向き合うとつい考え事が浮かんでしまうHSPの方は、歩行瞑想をおすすめします。

サウナ瞑想

サウナ瞑想とは、サウナの中で行うマインドフルネス瞑想のことをいいます。サウナ瞑想では、心臓の音や呼吸、血液の流れなどを観察します。

「熱い」という感覚が意識のほとんどを占有するため思考が湧いてきにくく、自分自身に集中しやすい瞑想方法です。

慈悲の瞑想

慈悲の瞑想は「自分と他人に対する優しさ」を育む瞑想です。自分や他者の幸せを祈る言葉を繰り返し、心に慈悲の感情を広げていきます

言葉を口にする瞑想のため自分の声に意識を集中しやすく、思考が流れるのを防ぐ効果が期待できます。

また、HSPは自分を責めてしまったり不安を抱えてしまったりしがちのため、慈悲の瞑想を取り入れて、自己肯定感や安心感を育むのがおすすめです。


マインドフルネスで自分自身に意識を集中できないときは、プロにサポートしてもらうことをおすすめします。「MELONオンライン」では、一般社団法人マインドフルネス瞑想協会の資格を持つプロのインストラクターと共に、マインドフルネスを実践できます。

さまざまなタイプのマインドフルネスにチャレンジできるため、自分にぴったりのマインドフルネスが見つかるはずです。

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HSPがマインドフルネスを行う際の注意点

宙を漂う繊細なシャボン玉

マインドフルネスは、HSPの生きづらさの解消に役立つことが期待できますが、必ずしも万人に有効とは限りません。

ここからは、HSPがマインドフルネスを行う際の注意点をご紹介します。

重篤な精神疾患・強いトラウマ経験などのある人は避ける

マインドフルネスは心のケアに役立ちますが、重篤な精神疾患や過去に強いトラウマを経験している人は注意が必要です。

マインドフルネスでは、自分自身と深く向き合います。自分の内側を見つめる過程で、過去の嫌な記憶が浮かび上がったり、気持ちが沈んでしまったりすることもあるかもしれません。

マインドフルネスの実践に対してこうしたリスクを抱える方は、実践は独断で判断せずに、医師に相談し許可を得てから取り組むようにしてください。

瞑想がうまくできないときは無理をしない

瞑想を続けていると「思考を止められない」「集中できない」と感じることもあるでしょう。特にHSPは日頃から思考を巡らせる傾向にあるため、自分と向き合っている時間にも、いろいろな考えが湧いてしまいがちです。

うまく考えを遮断できない自分を責めてしまうこともあるかもしれませんが、マインドフルネスは「上手にやること」が目的ではありません。

うまくいかない日があっても、「今日はうまくできないな」といったふうに、その感覚をそのまま受け入れることが大切です。必要であれば、マインドフルネスを休むことも検討しましょう。

まとめ|マインドフルネスがHSPの「生きづらさ」を和らげる

HSPは繊細で、時には周囲を気遣いすぎてしまうこともあります。周りを意識する優しい生き方が、自分を苦しめてしまうこともあるでしょう。

自分自身と向き合い自分を理解するマインドフルネスは、HSPの生きづらさを和らげる効果があります。また自分を見つめることは、周りに流されない強さを得ることにもつながります。

ご紹介したマインドフルネスのやり方を取り入れて、ぜひ悩みや生きづらさを解消していってくださいね。


マインドフルネスについてより詳しいことは、こちらの記事でも紹介しています。マインドフルネスへの知見をより深めたい人は、ぜひチェックしてみてください。