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生産性を高めるエンゲージメントとは?その理由と具体な事例を紹介

エンゲージメント

組織の生産性を高める要素として、今注目されているエンゲージメント。エンゲージメントは、従業員が仕事に対して誇りを持ち、モチベーションを高めるだけでなく、企業の持続的な成長や、生産性の向上などにも欠かせないものです。

しかし、実際のところはエンゲージメントの低下による離職率の増加、生産性の低下に悩んでいる企業が少なくありません。そこで、本記事では、エンゲージメントを高めるために必要な要素、そしてエンゲージメントの向上にエモーショナルマネジメントやマインドフルネスが役立つ理由などを紹介します。

組織におけるエンゲージメントとは?

ノートにクエスチョンマークが記載されている画像

組織におけるエンゲージメントとは、個人と組織の成長の方向性が連動していて、互いに貢献し合える関係のことを意味します。ワークエンゲージメントと呼ばれることもあります。

組織に対するエンゲージメントが高い時の従業員の特徴としては、以下のようなことが挙げられます。

(1)モチベーションが高い仕事に対する意欲が高く、自発的に努力をしようとする。
(2)会社の目標に共感している会社が掲げるビジョンやミッションに共感し、それを達成するために組織に貢献しようとする。
(3)仕事に対する誇りを持てている自分の仕事に誇りを持ち、仕事から活力を得ている状態である。
(4)仕事に対する誇りを持てているチームメンバーや上司と積極的にコミュニケーションを取ろうとし、建設的な意見の交換を行おうとする。

参考:ワークエンゲージメントとは|厚生労働省

企業がエンゲージメントに注目すべき理由とは?

黄色い背景に青いクエスチョンマーク

現在は、終身雇用や年功序列の時代とは違い、転職しやすい環境や副業の解禁、また、新型コロナウイルスの影響によるリモートワークの促進など、働き方に大きな変化が生まれたことも相まって、ひとつの会社でずっと働くという人が少なくなっています。

働き手が企業を選ぶともいえる時代の中で、人材が他企業へ流出してしまうことは、企業にとって痛手です。人材が企業に定着しなければ、業績や生産性の向上は期待できません。組織のエンゲージメントを高めることは、企業の将来を決めるといっても過言ではないのです。

エンゲージメントが向上することで得られるメリット

MERITのブロックの画像

エンゲージメントの向上に取り組むことで、具体的には以下のようなメリットがあるといわれています。

(1)生産性の向上

業務を自発的に効率的に行うなどパフォーマンスの向上、新しいアイデアや改善の提案を行うなど、組織が成長するような働きをすることによって、生産性の向上が期待できます。

(2)離職率の低下

エンゲージメントが高まると、従業員の職場への満足度が上がり、離職率が低下します。離職する人が減ると、組織にとっては、新しい人材の採用やトレーニングなどのコスト削減になります。

(3)顧客満足度の向上

従業員の仕事へのモチベーションが高まると、顧客対応にも積極的になり、良い評判が広まる、顧客のリピート率が上がるなど、顧客満足度の向上につながります。そして、顧客の満足度によって、売上の増加が期待できるでしょう。

(4)チームワークの強化とポジティブな職場の雰囲気

職場にエンゲージメントの高い従業員が増えると、スムーズな人間関係を育みやすくなります。チームワークがスムーズになることで、プロジェクトの成功や目標達成も容易になります。

また、企業イメージが良くなり、その企業で働きたいという人材が増えると、組織の成長につながります。


従業員エンゲージメントの向上に欠かせない組織文化・心理的安全性・ダイバーシティについては「従業員エンゲージメントと組織文化の改善にはマインドフルネスが有効!その仕組みを解説」をご覧ください。

エンゲージメントを高める「エモーショナルマネジメント」に企業が取り組むべき理由

REASONのブロックの画像

エンゲージメントを高める可能性があるものとして考えられているのが、「エモーショナルマネジメント」という概念です。

エモーショナルマネジメントとは、心と感情をうまく扱うスキルのこと。具体的には、感情を思いのままにぶつけたり、隠したり無視したりするのではなく、調整して適切に表現することや、相手へ共感すること、そして、ストレスとうまく付き合うことなどを指します。

エモーショナルマネジメントがエンゲージメントの向上に与える影響や、企業が取り組むべき理由について、2つの視点から紹介します。

(1)人間関係がスムーズになる

仕事をしていく上で、業務だけがうまく行けばそれで良いというわけではありませんよね。会社という組織に所属している以上、人と関わりながら仕事をしていくということはつきものです。

しかし、日常の多くの時間を過ごす職場の中で、人間関係がうまくいかないというのは、大きなストレスになります。

エモーショナルマネジメントのスキルを持っていれば、職場で人間関係のうまくいかなさに直面した時に、感情を相手にぶつけずにうまく調整することで衝突を避けられます。また、共感力を持って相手に接することで良い関係を築くことが期待できます。

(2)職場のストレス軽減とメンタルヘルスの向上

ストレスを感じた時に、それをそのまま放置したり、ストレスを感じている状況が長期化すると、心と体に不調が現れて、ひどい場合だと働けなくなってしまう可能性もあります。

仕事のパフォーマンスを高めていく上でも、ストレスと上手に付き合うことができるというのは大切なことです。

エモーショナルマネジメントでは、ストレス場面でどのような感情が起きるのかを理解し、その対処法を知るということを行います。それによってストレスを感じても、乗り気切ることができたり、上手に付き合えるようになります。また、エモーショナルマネジメントが職場に浸透すると、従業員のメンタルヘルスの予防になるため、休職率や離職率の減少が期待できます。


エンゲージメントの向上の鍵を握る「心の健康」については、こちらで詳しく解説しています。

エモーショナルマネジメントで活用される「マインドフルネス」とは

ビジネスマンがPCの前で瞑想している画像

エモーショナルマネジメントを身につけるために、役立つのがマインドフルネスです。

マインドフルネスとは、今ここに意識を向けること。自分や他人、周囲の環境を含めて、そのあるがままの状態を観察し、「今この場で起きていることに気づく」ということが基本的な考え方です。

特に自分自身の状態に気づくことは、エモーショナルマネジメントのベースになっており、この土台作りに役立つものとして、マインドフルネスが有効といわれています。マインドフルネスの実践を行うことによって期待される効果としては、以下のようなことが挙げられます。

(1)  感情のコントロールが上手くなる

感情が高ぶった時には、つい勢いで反応したり、行動してしまうことがあると思います。マインドフルネスを実践することは、感情に対して「一歩引いて観察する」という姿勢を養います。

すると、強い感情が湧いたとしても、すぐに反応するのではなく、適切な行動を選ぶ余裕が生まれます。例えば、怒りを感じた時に、その怒りのままに発言したり行動したりするのではなく、まずは冷静に状況を観察し、怒りの感情を調節して理性的に対処することができます。

感情のコントロールが適切に行えるようになると、スムーズな関係を築けるようになるなど、人間関係の構築にも良い影響をもたらします。

(2)  ストレスとの付き合い方が上手くなる

マインドフルネスでは、ネガティブな感情に対して「良い」「悪い」の判断・評価をせず、ただそのまま観察し受け入れることを重視します。これにより、ネガティブな感情に対する抵抗が減り、感情を否定することでさらに生じるストレスが軽減されます。

マインドフルネスはまさに、エモーショナルマネジメントを習慣化するのに役立つツールです。マインドフルネスに取り組むことで、日常生活で起きる感情に対して、柔軟にバランスの取れた対応ができるようになります。エモーショナルマネジメントが得意な従業員が増えると、仕事に対するやりがいや満足度、個人の成長だけでなく、企業の成長にもつながっていきます。


エンゲージメントとマインドフルネスについてはこちらの記事をご覧ください

MELONのサービスでエンゲージメントを高めた事例

ビル群の写真

MELONでは、エンゲージメントを高めたい法人に向けたサービスにも力を入れて取り組んでいます。すでに多数の200を超える企業で導入されており、今回はその中でもエンゲージメントの向上に取り組まれた三井物産様の事例を紹介します。

マインドフルネスプログラムを取り入れたプロジェクト本部プロジェクト開発第一部第二営業室では、エンゲージメントの低さから業務に支障が出るなどの課題を抱えていました。MELONの「実践型のプログラム提供」と「結果の可視化」に惹かれ導入を決意。

2か月間、継続的に取り組んだ成果として、

・「心身のコンディション」と「感情調整力」の効果測定値が大幅に向上
・「心理的安全性」が向上して、相互理解や思いやる気持ちを持つきっかけに
・ひとつのプログラムをチームで実践することにより、マインドフルネスのスキルが共通言語に

といった効果を実感されました。


より詳しい導入のきっかけや効果はこちらの記事でご確認ください。

エンゲージメントを高めるMELONの法人向けサービスの特徴

私たちMELONは、マインドフルネスを通して企業の組織における課題解決を支援しています。

(1)習慣化するために寄り添う、伴走型支援

組織が抱える悩みは、それぞれで違います。そこで、どのような課題があり、どのような組織を目指したいかなど、プログラム導入の目的を明確にしたうえで、適切なプログラムをご提案いたします。

そのヒアリングをもとにプログラムをカスタマイズし、自主的に実践できるよう、定着化・習慣化まで徹底的にサポートします。

(2)チームの絆が深まる、場づくりを重視

MELONの法人向けサービスでは、組織全体で取り組むための「場づくり」を大切にしています。

社内全体で共通のプログラムに取り組むという姿勢が、エンゲージメントの向上に有効であると考えているからです。社内で取り組みやすいコミュニティ作りのお手伝いをさせていただきます。

(3)実践をした効果を見える化

弊社のマインドフルネスプログラムは、オプションで「パルスサーベイ(プログラム実施後の調査)」の追加が可能です。プログラムをやって終わりではなく、従業員のメンタル面の変化をしっかり可視化します。

法人向け基本プラン画像

まとめ|マインドフルネスはエンゲージメント向上に有効

組織のエンゲージメントを高めるためには、エモーショナルマネジメントが鍵になること、そして、エモーショナルマネジメントを習慣化するために、マインドフルネスは有効なツールであることをお伝えしました。

適切な施策を導入することで、従業員が企業のビジョンに共感し、自らの役割に誇りを持つ環境を作り出すことが可能です。結果として、持続的な成長を支える強固な組織作りが実現できるでしょう。


マインドフルネスの法人プログラムで、エンゲージメントと組織の生産性を高めたい方はこちらから詳細をご覧ください