【MELONオンライン体験者インタビュー #2】リハビリの現場から教員に転身「意見をフラットに受け入れるためにも、脳内リセットが重要」
インタビュー2人目となる今回は、MELONオンラインを体験されたT様にインタビューを行いました。
T様はリハビリテーションの学校で教員をされており、職場における週一回のマインドフルネス瞑想と、MELONオンラインでのクラス受講を継続していらっしゃるようです。
インタビューでは「お仕事のこと」や「教員という立場から見たマインドフルネス」、「日々の業務や私生活にどのような影響があったか」などを伺いました。
17年の現場経験を持つ、プロフェッショナルなリハビリ教員
ー普段はどのようなお仕事をされているのでしょうか?
普段は学校の教員をしていまして、リハビリテーション学院という学校の中で、理学療学科で教員をしております。
ー先生として普段から指導されているのですね。リハビリテーションの学校というのは、年齢としては大学生くらいの学生が多いのでしょうか。
そうですね。高校を卒業してすぐ入学する学生がほとんどではあるんですけれども、一部は社会人を経験してから専門学校に入る学生もいますかね。一応4年制の学校になるので、大学と同じ年数の期間在学して、国家資格を取って卒業していくという学校になりますね。
ー教員になられる前は現場では働いていらしたのですか?
そうですね。現場で17年くらい働いて、それから教員になったという経緯になります。
「週一回のマインドフルネス瞑想」が実施される職場
ーMELONのプログラムに参加される前には、マインドフルネスに対してどのような印象をお持ちでしたか?
実はリハビリテーション学院の方で、マインドフルネス瞑想を毎週実施しているんです。ですので、入社してから毎週一回はマインドフルネスを行っていました。そんな中、法人としてマインドフルネスの希望者を募って(MELONオンラインを)やっていこうという形になった経緯があります。
週一回のマインドフルネス瞑想と合わせると、8ヶ月くらいは継続しているという形になりますね。MELONに登録してからは毎日継続しています。コースが色々あると思うんですけど、15分で受けられるプログラムなどもあるので、それを朝見てやっているような現状ですね。
ー最初に「週一回マインドフルネス瞑想の時間がある」と聞いた時にはどのように思いましたか?
最初は全然知らずにやり始めたんですよね。ただ、僕は結構頭で考えてしまうというか、常に何か考える性があるんです。特に先のことを常に考えたりとか、癖じゃないですけど。それを全くないものにするというのは当然難しいわけですよね。「そのような感覚を持っていなかったな」というのが最初の印象ですね。
「家族と共に同じ時を過ごすことの喜び」を実感できるようになった
ーこのプログラムに参加された感想を教えて頂きたいです。
クラスに参加し始めてしばらく経つと、ある時からマインドフルネスを実践しないと落ち着かなくなってきたんですよね。「自分が今こういう風な考えに偏っているな、囚われているな」という現状を知るのに、すごく役立つと分かりました。
特に感情とか思いが出てきた時は、それをオフしようとしてもすぐに出てきてしまったりしますよね。だからマインドフルネスを通じて、自分の現状を知ることができるというかですね、自己分析のようでもあり、他己分析でもあるという感覚を持っています。
もちろん「また同じことを考えているな」という思考をする必要がある時もあります。ただ、それを一旦オフした方が結果として集中力が上がることに気づきました。常に覚えておいて、考えておかないと不安な自分がいるんですけれども、結局それは「忘れないように」どこかで意識しているんですよね。一旦オフしても大丈夫かなという感覚で実践しております。
ーマインドフルネスが日々の生活の中にどのように活きていますか?影響などはありましたでしょうか。
私生活においては結婚して子供もいるので、先のことを考えすぎて今のことが抜けた状態になってしまっていました。「今のこの時間を味わうのをおろそかにして、思考することを良しとしている自分」がいたなという感じですね。マインドフルネスを始めてからは「家族と共に同じ時を過ごすことの喜び」というのを普通に実感できるようになりました。
仕事は、入職して半年くらいは「緊張しい」でですね、それこそ医療現場で働いていたのと教育現場に来たことの違いから不安が大きかったです。「次何をしなきゃいけない、どうしよう」という不安が結構強かったんですけれども、ここ最近はそういう感情的な部分がなくなってきました。
同じことを何度も考えることもあるんですけれども、そればかりに囚われない時間が増えてきたなと思っております。
「人の痛みに共感することが必須の職業」とマインドフルネス
ー医療や福祉の現場において、「援助職の方のためのマインドフルネス」についてどう思われますか?
僕も医療現場で働いていた期間が長いので、困った人の悩みだったりとか、あるいは医療を提供する上でうまくいかなかったり、色々あるとは思うんですよね。人を対象として接する職業で、かつ、人の痛みに共感しながらやっていく職業においては、すごく大切かなと思いますね。
自分の意見や意思が強すぎたりすると、それが相手にも現れてきますし、意思疎通が難しいと思うんですよね。自分の意見もそうですけど、相手の意見をフラットに受け入れるという状況を作るためにも、頭の中をリセットしておくというのは重要だと思います。
ー現場でお仕事をされていた時にマインドフルネスを知りたかったなと感じますか?
そうですね、知りたかったなと思いますね。当時は考えて考えて終着点がなくても、「考え通してなんとか結論に持ってきていた自分」がいました。そうすると何かしらの失敗を招いたりですとか、感情の起伏、精神状態の起伏がおのずと大きくなりやすかったです。
これが結果に結びつくこともあるとは思うんですけれども、「作業効率」とか「より良い形で選択していく」ということにおいては、フルリセットする方が良いと思います。集中力を持続していけるような形の方が良いことは確かですからね。
「教育分野」と「医療分野」を同一視することはできない
ー患者様や被介護者様、被援助者様にもマインドフルネスを知ってもらいたいと思いますか?
(現在教えている)学生を対象として考えると、自分の考えとか置かれている精神状況とかも含めて、客観的に見る機会を作るというのはすごく大切になるかなと思いますね。
例えば学習方法とかでもですね、過去の「こういうふうなやり方で成功した一例」があって、それに囚われすぎて脱却できない学生もいます。そもそも学習に手がつかず、目標目的とは違う形で悩みがループしている場合には「なかなか成績が伸びないな」という学生が多いですね。
そういう学生には、実際に心をリセットするような時間が必要だなと思います。頭の中で本人が考えていることの取り出し方も含めて、複雑に考えずに、あるいは情報を入れすぎないようにした方が良いと感じます。その方が、本人が目的とする方向に進むんじゃないかなというように思っていますね。
患者さんとなると、マインドフルネスに対して関心がある方とかは勧めやすいかなとは思うんですけど、なかなか医療を提供する上では難しさを感じるなというイメージはありますかね。
ーその難しさはどこにあるのでしょうか?
自分の思考について悩んでいる方、例えば「考えがまとまらない」とか「なんとなくうまくいかない」とかいう形でマインドフルネスを勧めるタイミングがあった際などは良いと思います。
ただ、提供させて頂く側とそれを受ける側で、両者ともマインドフルネスの概念に対して「そうだな」と思う瞬間がないと、なかなか検討もしないかなという印象ですよね。
ー確かに、「瞑想するの?それってスピリチュアルなものじゃない?」と不審に思う方もいらっしゃる気がしますね。
医療はどちらかというと身体を対象とするものなので、例えば患者さんが抱える問題点が思考に関わっているものであれば積極的に働きかけがしやすいかなと思うんですよね。
例を出すと、何か仕事をしなくてはいけないけれど、これ以上動かすと関節に負担がかかるとかですね。このような状態でも決まった一つのやり方しか頭の中にないのであれば、「まず何を優先するべきか」や「心の声・体の痛みの声を聞いてもらうこと」が大切になります。ご自身の考え方の整理をして頂く形でマインドフルネスを提供し、本人が必要性に気づき、実践できそうなケースは存在し得るかと思います。
将来的には「フレキシブルに物事を考え、新しい発想ができる人」になりたい
ー今後もマインドフルネスを続けていきたいと思いますか?
そうですね。続けていきたいなと思っています。
マインドフルネスを集中的に始めるきっかけとしては、「自分が過去に囚われる癖があることは知ってはいて、それを改善させようという思い」もあるんですけど、どちらかというと「新しいことを考えたり発想したりする際、有効に使えるんじゃないかなという思い」が強かったんです。
現在それが効果として現れているかというと具体的なものはないです。ただ、フレキシブルに物事を考えたり新しい発想ができる人っていうのは、マインドフルネスを実践されているとを伺ったりとかもありますのでね。将来的にはそれを体感してみたいです。
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具体例なども交え、とても親切にインタビューに応じて下さったT様。学校の教員をされているということで、お話させて頂く中でこちらも様々なことを学ばせて頂きました。ありがとうございました!