日本初、子供向けマインドフルネスプログラムを全国の小学校に無償提供
MELONは、日本で初めて「子供向けマインドフルネス動画プログラム」を2021年5月より全国複数の小学校へ提供を開始しています。
このマインドフルネスプログラム導入の結果、71%の子供たちの「ストレス反応の改善」が認められました。昨今のコロナ禍における「子供たちのメンタルヘルス状態の悪化」にあたり、MELONは「子供向けマインドフルネス動画プログラム」を全国の小学校に無償提供することを決定いたしました。
本プログラムの導入を検討される方は、【小学校向け「マインドフルネス・プログラム」の無償提供】をご覧ください。こちらに記載されているフォームから「お問い合わせ・お申し込み」が可能です。
小学校へのプログラム無償提供の背景
新型コロナの感染拡大と長期化により、子供たちへのメンタル面の影響が危惧されています。そのため、積極的に子供たちの心をケアしていくことが社会的な課題になっているのです。
厚生労働省の調査によると、「令和3年(2021年)における児童生徒の自殺者数は418人」となっています。過去最多である「令和2年(2020年)の自殺者数499人」からは減少しているものの、過去2番目に高い水準となっています。
こうした背景を踏まえて、小学校への「マインドフルネス動画プログラム」の無償提供を実施しました。
マインドフルネスは「ストレスや不安の低減」「共感力の向上」などの科学的エビデンスがあります。
そのため、コロナ禍における「子供たちのメンタルヘルス改善」に貢献できると考えています。
マインドフルネス・プログラムの概要
実施内容
第1グループは1学期(5月24日〜7月17日)、第2グループは2学期(9月27日〜11月20日)を実施期間とし、各期間で子供向け「マインドフルネス・プログラム」を実施。各グループには、実施前後に効果測定の質問票に回答してもらいました。
本プログラムは、マインドフルネスの効果の検討を目的として、2グループに分けて実施されました。第1グループは1学期(5月24日〜7月17日)、第2グループは2学期(9月27日〜11月20日)を実施期間とし、各期間で小学校向けのマインドフルネス・プログラムを実施。各グループの子供たちには、実施前後に効果測定の質問票に回答してもらっています。
※ 本検証は、NPO法人「共育の杜」の協力を得て実現しました。
実施期間
第一グループ:2021年5月24日 〜 7月17日
第二グループ:2021年9月27日 〜 11月20日
対象校・学年 ・人数
対象校:全国7校の小学校
学年:4〜6年生
人数:279名
マインドフルネス・プログラムの内容
MELONが開発した、1回10分ほどのマインドフルネスの動画プログラム。それを、8週間にわたり各小学校で視聴・実践してもらっています。
今回のマインドフルネス動画は、小学校へのプラグラム導入のために「わかりやすい表現」や「親しみやすいアニメーション」を用いて開発されています。
子供向けの「呼吸を観察するマインドフルネス」や「体を動かすマインドフルネス」といったバリエーション豊かなマインドフルネス・プログラムを実施しました。
検証方法
本プロジェクトでは「藤原忠雄 博⼠(兵庫教育大学)」「髙橋徹 博⼠(早稲田大学)」監修のもと、複数の論⽂を参考に考案した「マインドフルネスの効果測定尺度」を⽤いて検証しました。
マインドフルネス・プログラムの実践前後の「子供たちのメンタル状態」を⽐較しています。
各データの分析・調査方法
ストレス度を測る調査は、小学生のマインドフルネス実践介入前後に、複数の研究論文を参考に構成したアンケートに回答してもらう形で実施。以下の4件法を用いて回答を集め、結果を比較検討しました。
4:よくあてはまる
3:少しあてはまる
2:あまりあてはまらない
1:全然あてはまらない
「リラクセーション感」、「ストレス反応」、「共感性」、「自己統制」、「自己肯定感」の5つの尺度ごとに介入前後のデータを収集し検証。それぞれに対応するt検定 (介⼊前後のデータに有意な差があるかを判別する検定。両側検定、有意水準 5%) を実施し、統計的に有意な差があるか検討しました。
マインドフルネス・プログラムの検証結果
本プロジェクトの検証により、2ヶ月間マインドフルネス瞑想を継続することで、子どもにおけるストレス解消の効果を有する可能性が統計的に確認されました。
また、全体の約71%の子どもには、ストレス反応の改善効果が確認されています。
子供たちの感想
- 心を落ち着かせられるようになった。
- マインドフルネスで安心できるようになった。
- 寝れないときにやるといつの間にか寝てる。
- 気持ちを抑えられるようになった。
先生たちの感想
- マインドフルネスをすることで、直後の授業での集中度が明らかに変わってきたと感じます。
- 当初は落ち着きのない子どもが多かったですが、マインドフルネスを始めてから授業の始めや給食中などに落ち着いて静かに過ごせる時間が増え、教室の空気が変わりました。
- マインドフルネスを日常に活かしている子がたくさんいて嬉しいです。
小学校向け「マインドフルネス・プログラム」の無償提供
MELONは今回の実証結果を受け、コロナ禍における「子供たちのメンタルヘルス改善」に向けて、本プログラムを無償提供することを決定しました。
2ヶ月間の「継続的な動画の視聴」と「マインドフルネス瞑想の実践」により、子どもにおけるストレス解消の効果を有する可能性が統計的に確認されています。
本プログラムの参加をご検討されている学校関係者様は、以下のフォームから「お問い合わせ・お申し込み」ができます。(営利目的や2次利用など、小学校での利用目的以外の利用は固くお断りいたします。)
お問い合わせ・お申し込みフォーム
先生向けの「マインドフルネス・プログラム」について
MELONでは、子供向けのプログラム以外にも、「先生向けの研修プログラム」も提供してきました。
子供たちだけではなく、コロナ禍でストレスを抱えている先生たちにも、マインドフルネスによるメンタルケアは必要だと考えています。
MELONが運営するサービス「MELON ONLINE」では、大人を対象としたマインドフルネス・プログラムをオンラインで実施しています。
参考情報
監修者プロフィール
藤原忠雄 博士 (学校教育学)
公認心理師・学校心理士SV、兵庫教育大学大学院教授。26年余りの教職及び教育行政職を経て現職。学校心理学や学校教育相談を専門とし、児童生徒のストレスマネジメント教育や教職員のメンタルヘルスが主な研究テーマ。
髙橋徹 博士 (人間科学)
公認心理師・臨床心理士。東京大学教育学部卒業後、早稲田大学大学院でマインドフルネス研究の第一人者である熊野宏昭教授の指導のもと、マインドフルネスのメカニズム研究に従事。日本学術振興会特別研究員を経て、早稲田大学人間科学学術院助教として、マインドフルネスに関する研究・教育に携わっている。
測定尺度の参考論文
リラクセーション感尺度
下田 芳幸・田嵩 誠一 (2004). 中学生に対するストレスマネジメント教育に関する研究 − 「リラクセーション感」によるリラクセーション技法の検討−. 九州大学心理学研究, 5, 171-181.
ストレス反応尺度
鳴田 洋徳・戸ヶ崎 泰子・坂野 雄二 (1994). 小学生用ストレス反応尺度の開発. 健康心理学研究, 7, 2, 46-58.
共感性尺度
長谷川 真里・堀内 由樹子・鈴木 佳苗・佐渡 真紀子・坂元 章 (2009). 児童用多次元共感性尺度の信頼性・妥当性の検討. 日本パーソナリティ研究学会, 17, 3, 307-310.
自己統制尺度
塚本 伸一 (1995). 母子関係が子どもの自己統制に及ぼす影響 −自己統制尺度によるアプローチ−. 応用心理学研究, 20, 23-32.
自己肯定感尺度
東京都教育センター「自尊感情・自己肯定感」
自尊感情測定尺度 (東京都版)
マインドフルネスとは
マインドフルネスは宗教的なものではなく、近年、欧米を中心に心理学や脳科学の分野において研究が進んでいる極めて科学的なアプローチです。マインドフルネスを継続実践することで、QOL(クオリティオブライフ、生活の質)が改善することが明らかになっています。
詳細はこちらをご覧ください。
子どもたちのメリット
社会的・感情的なスキル、認知機能の改善および幸福度という観点から、マインドフルネスを学ぶメリットが大きいと知られています。そして、これらは長期的に、子どもたちが豊かな人生を築くことに役立つと考えられます。
例えば、幼児期の社会的スキルのレベルは、成人期におけるメンタル状態、教育、雇用、犯罪、薬物乱用との関連性が高いと判明しており、マインドフルネスを実践する子どもたちは以下のような能力を身に付けることが期待できます。
株式会社Melonについて
MELONは、米国の大学や研究機関で効果が認められたエビデンスをベースに、初心者にも実践・継続しやすい、科学的なアプローチに基づいたマインドフルネス・プログラムを開発し、個人・法人のお客様に提供しています。MELONのプログラムはIT・通信業、製造業、サービス業、コンサルティング、スポーツチームなど様々な業界において導入され、従業員のメンタルケアや能力開発において効果を明確に感じていただいています。
会社名:株式会社Melon
所在地:東京都港区南青山6-2-2 南青山ホームズ301
代表者:代表取締役 CEO 橋本 大佑
設立:2019年4月22日
URL:https://www.the-melon.com